「4毒」で激論!内海聡(うつみん) vs 吉野敏明(よしりん)

「4毒」で激論!内海聡(うつみん) vs 吉野敏明(よしりん)

内海聡(うつみん)は 四毒にどのような見解を持っているのだろうかとご関心をお持ちのあなたへ。
この「四毒」という言葉は、うつみんが古くから親交のある歯科医の吉野敏明先生が提唱したものです。
吉野先生の考えと、内科医である内海先生の考え方には、確かに異なる部分も存在します。
しかし、お二人は食と現代医療が抱える問題に対し、それぞれのアプローチで真摯に向き合う「仲良し(戦友)」として、互いに協力し合っています。
この記事では、この「四毒」について、内海先生の見解と吉野先生の見解、それぞれの視点から詳しく掘り下げていきます。

記事のポイント

「4毒」の具体的な内容と、それに対する内海氏および吉野氏それぞれの見解
内海氏が提唱する「社会毒」の概念と、「4毒」との違い、そしてその危険度ランキング
米や玄米・白米の糖質中毒に関する内海氏の独自の見解
内海氏と吉野氏の根本治療へのアプローチの違い、そして両者の関係性


目次

内海聡氏が語る「4毒」とは

医師・内海聡先生の「4毒」の考え方

(文字お越し)こんにちは。世界一嫌われ医者の料理教室チャンネルのうみんです。このチャンネルでは、食や栄養療法についてお話ししています。

最近よく聞かれる「4毒」という言葉について、私の考えをお伝えしましょう。
この「4毒」は、私と古くからお付き合いのある歯科医の吉野先生が作った言葉です。
私は吉野先生とは異なる考え方をしているため、その言葉だけを切り取って考えることはあまりありません。
ただ、初心者の方に分かりやすく説明するための言葉なのかもしれません。
吉野先生の動画では私の名前がよく登場するようですが、私は特定のものを食べないといった制限を特に気にしているわけではありません。

吉野先生が「私が小麦を食べさせようとしている」といった話をしていると聞いたことがありますが、私は食べるのも食べないのも個人の自由だと思っていますし、誰かに何かを強制するつもりはありません。

私にとっての「4毒」は、砂糖・お菓子・ジュースなど小麦乳製品、そして植物油を指します。
これらはすべて広く捉える必要があります。
例えば、砂糖やお菓子、ジュースは、その摂取量や頻度によっては体へ大きな影響を与えかねません。
小麦についても、パンや麺類、揚げ物の衣など、私たちの食生活に深く浸透しています。
小麦と大麦、ライ麦などではグルテンの影響が異なるため、これらを区別して考えることも大切です。
乳製品もまた、一括りにはできません。
吉野先生はGHQの話などから乳製品について語っているようですが、私は日本人にとっての乳製品の文化的・体質的な合わない点も考慮しています。
そして、最も見解が異なるのが植物油です。
私は油マニアであり、油に関する本も出版しているほどです。

良質な油は体にとって非常に重要だと考えていますが、吉野先生とは異なる視点を持っています。


歯科医・吉野先生が提唱する「4毒」

「野沢琢の令和塾」にゲストとしてお越しいただいた吉野敏明先生は、「4毒」という言葉の提唱者です。
吉野先生は、ご自身の診療経験から「4毒」の重要性を強調しています。
吉野先生と内海先生の間には、考え方に多少の違いがあるものの、互いに認め合っている良好な関係です。
吉野先生がこれほど「4毒」を重視する背景には、毎日診ている患者さんの数が圧倒的に多いという事実があります。
医療チームを率いて患者さんの生活習慣や病状、体重の変化を詳細に追跡し、そのデータに基づいた治療を行っています。

吉野先生は口腔外科の再生治療の専門家です。
例えば、癌や壊死によって顎の骨や肉を大きく切除した場合、他の部位から骨などを移植しても不十分なことがあり、新たな骨の再生が必要となります。
この再生プロセスにおいて、血管の再生は不可欠です。吉野先生の臨床経験によると、植物性の油を多く摂取している患者さんでは、この再生が非常に遅れる傾向にあると指摘しています。
これは、太い血管だけでなく、体の小さな血管でも動脈硬化が進むためです。
冷え性なども指先の血管の動脈硬化が原因であり、それが顎の骨で起きれば再生に悪影響を及ぼします。
実際、4毒を避けることで冷え性が改善したという患者さんの声もあるそうです。

また、吉野先生は30年以上前から患者さんの問診で「目が悪くないか」「冷えはないか」「体温は何度か」などを詳細に聞いています。
糖尿病、高血圧、高脂血症の患者さんは、体内で非常に悪い状態にあると考えています。コレステロールの薬を飲んでいても、それは根本的な治療ではなく、動脈硬化は進行していると指摘します。薬で数値をコントロールしていても、手術の治りが悪いという現実があるため、吉野先生は食事記録を詳細につけさせるようになりました。
食べたものの種類や順番まで記録することで、血糖値が上がりやすい食習慣と病気の関連性が見えてきたのです。
このように、吉野先生は患者さんの体の中を直接見てきた経験から、「4毒」が多くの病気の根源にあると結論付けています。


「社会毒」と「4毒」の違いとは

「毒」という言葉を使う際、私は「社会毒」という概念を提唱しています。
これは内海先生がが2012年に執筆し、2013年に出版した『医学不要論』という本の77ページで初めて登場した造語です。
社会毒とは、縄文時代には存在しなかったものを総称した言葉です。
もちろん、内海先生がこの本を書く前から似たような考え方をしている人はいましたが、書籍としてまとめる際に総称となる名前が欲しかったため、「社会毒」と名付けました。

社会毒は、食べ物だけに限定されるものではありません。例えば、電磁波、放射性物質、遺伝子組み換え食品、人工甘味料、化学調味料、LED、マイクロプラスチックなど、私たちの生活環境に存在するあらゆるものが含まれます。
内海先生は、これらの社会毒には危険度ランキングがあり、その中でも食に関わる問題が非常に多いと考えています。
吉野先生が間接的にこの点を考慮しているかは分かりませんが、内海先生は社会毒全体、特にその中でも最も危険なものを全面に出すべきだと考えています。

「4毒」と社会毒は、共通する部分もあれば、異なる部分もあります。内海先生は「4毒」に含まれるカテゴリーに問題があるという点では6〜7割方同意しています。
しかし、社会毒の危険度ランキングで私が最も重視しているのは、放射性物質(特に福島第一原発事故以降の放射能問題)です。
内海先生はこれを非常に深刻な問題だと捉えており、現在の食物に最も強力な影響を与えていると考えています。
放射性物質はミネラルとして食物に取り込まれ、長期的に様々な健康問題を引き起こす可能性がありますが、この点がしばしば無視されていると感じています。
圧倒的なパワーで言えば、放射性物質がナンバーワンの社会毒だと内海先生は考えています。

次いで危険なのは砂糖です。砂糖は小麦よりも強力な依存性があり、その普遍性も相まって、毒性という点では放射性物質に劣りません。
そして3番目に重要視しているのが、ゲノム編集食品や昆虫食といった、遺伝子操作された食物です。
これらは非常に問題であり、そういった側面を無視して食の問題を語ることはできないと考えています。
このように、内海先生の提唱する「社会毒」と吉野先生の「4毒」は、一部重なる部分もあるものの、その範疇や危険度の優先順位には明確な違いがあるのです。

著:内海 聡
¥916 (2025/05/31 07:59時点 | Amazon調べ)

社会毒の危険度ランキングを解説

内海先生は「社会毒」という言葉の提唱者として、私たちの健康に影響を及ぼす様々な要因を分類し、その危険度について独自のランキングを設けています。
このランキングは、単なる食べ物だけでなく、環境要因や人工的な物質など、広範なものを含んでいます。

まず、内海先生が最も危険だと考えているのが、放射性物質です。
特に、福島第一原発事故以降の放射能問題は、現在の日本の食料品に最も強力な形で影響を与えていると見ています。
放射性物質は体内でミネラルとして取り込まれ、長期的に様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
にもかかわらず、この問題は往々にして軽視されがちです。
西日本に住む方々には影響が少ないという考え方もあるかもしれませんが、日本政府が放射性物質の影響範囲を広げようとしている現状を考慮すると、決して無視できない問題だと考えています。

次に危険だと考えるのは、砂糖です。砂糖は小麦よりも依存性が高く、私たちの食生活に深く浸透しているため、非常に普遍的な毒性を持っています。
その毒性だけで言えば、放射性物質にも匹敵すると言えるでしょう。多くの加工食品に含まれており、意識しないうちに過剰摂取してしまいがちです。

そして、3番目に挙げるのが、ゲノム編集食品や昆虫食です。
これらは遺伝子レベルで操作されたり、これまで食されてこなかった新たな食材として導入されようとしています。
これらの食品が人体に与える長期的な影響については未知数であり、深刻な問題を引き起こす可能性を秘めていると考えています。
食に関する問題を考える上で、このような遺伝子操作された食品の危険性を無視することはできません。

これら3つが、私が考える社会毒の危険度ランキングのトップ3です。
もちろん、これら以外にも人工甘味料や化学調味料、電磁波、マイクロプラスチックなども社会毒として認識していますが、特に優先して注意すべきなのがこれらだと考えています。


内海氏の米に対する独自の見解

吉野先生は保守的な考え方から米を高く評価する傾向にありますが、内海先生は米を最高の作物だとは考えていません。
内海先生の思想は右翼でも左翼でもなく、特定の政治的思想に囚われないものです。
本にもそう書いてあります。歴史的背景や、先住民思想の研究者としての視点から見ると、米が権力の象徴であったこと、そして貧しい人々が稗や粟を食べていた時代があったことを考慮する必要があります。
米が年貢として納められていた時代、一般の人が日常的に食べられるような豊かな食材ではなかったのです。
このような歴史的背景を無視して米を「最高の食材」と称することは、権力欲の表れであるとも言えるでしょう。
いわゆる保守的な人々が王族崇拝のような傾向を持つことには、私は特別な感情を抱いていません。

明治時代から始まった天皇と米を結びつける「現人神信仰」のような考え方にも、私は特別な賛美を抱いていません。
内海先生の見解は、思想的、歴史的な観点からそのようなものです。
しかし、それ以上に重要なのは、現代の米が非常に加工され、変化させられているという問題です。

放射線育種はその代表例です。凍土を上げて品種改良された米は、種子の段階から本来の姿から変化させられています。
自然派の人々が栽培しているササニシキ農林48号亀の尾朝日といった古来の品種は、糖度が低く、栄養価が高いという特徴があります。
しかし、現在市場で流通している一般的な米は、単なる炭水化物の塊と化しており、栄養価が著しく低いという問題があります。
加えて、放射性物質が含まれていたり、遺伝子操作が施されていたりする可能性もあります。

「米は危険ではない」という認識は、全くの誤りであると私は考えています。
むしろ、米は非常に多くの手が加えられているため、かえって危険な側面を持っていると言えるでしょう。
最近では、ゲノム編集された米も登場しているようです。

ササニシキ
¥6,980 (2023/04/27 08:46時点 | Yahooショッピング調べ)

玄米・白米論争と糖質中毒

玄米と白米に関する議論は多岐にわたりますが、内海先生はニヒリズム的な考え方をしているため、「どちらが絶対に正しい」「どちらが絶対に素晴らしい」とは断言しません。
栄養学的な観点から全体的な栄養摂取を考慮するならば、玄米に軍配が上がることは理解できます。
しかし、実際に玄米を食べたことのある方なら分かると思いますが、胃にもたれる感覚を覚える人が多く、消化に負担がかかりやすい傾向にあります。
胃酸にもビクともしないほど消化されにくいため、「よく噛むべきだ」と言われますが、現実には毎食しっかりと噛むのは難しいと感じる人が多いでしょう。
そのため、玄米は胃腸に負担をかけることが少なくありません。

また、玄米を強く推奨する人々の中には、炭水化物中毒の状態にある人が多いという点も指摘できます。
米、小麦、砂糖など、糖質の過剰摂取によって引き起こされる「反応性低血糖」は、糖質中毒と本質的に同じ状態です。
現在の日本人、さらには世界中の多くの人々がこの状態にあると考えています。
このような反応性低血糖や糖質中毒の状態にあるならば、砂糖や小麦はもちろんのこと、米や芋も過剰に摂取すべきではありません。これは、栄養療法の基本的な考え方の一つです。

例えば、肉食中心の食事法であるケトジェニックダイエットは、糖質中毒や血糖値の乱高下、インスリン抵抗性がある人におすすめされる食事法です。
この場合、米も摂取を控える対象に含まれます。
しかし、多くの人がこういった基本的な栄養学の原則を理解していないのが現状です。
糖質を大量に摂取し、体を動かしていれば、あっという間に糖質中毒になります。
糖分は体に覚醒剤のような作用をもたらし、すぐに体を動かすためには必要ですが、過剰に摂取すると様々な問題を引き起こします。
これこそが、分子栄養学の最も基本的な概念なのです。

現代社会では、学問をきちんと学ぶ人が少なく、YouTubeなどの情報だけで「にわか」な知識を鵜呑みにしてしまう人が増えていると感じています。
そのため、そういった人々に何を言っても伝わらないと感じることも正直あります。


内海聡氏と吉野先生の「4毒」における見解

根本治療への異なるアプローチ

内海先生は、病気の原因が食べ物だけにあるわけではないと考えています。
むしろ、病気の本質は食べ物以外の要素に隠されていることが多いと見ています。
人間関係や精神的なストレス、あるいは薬漬けや薬害、さらには病院での治療が原因で起こる医原病なども、病気の根源となり得ます。
他にも、目に見えない環境問題や、身体の構造上の問題なども考えられますし、中には説明できない原因も存在します。
病気の原因を追求し、根本的な解決を目指すとき、食べ物が原因であると判断される可能性は比較的低いと感じています。
なぜなら、食に関する問題は、すでに当たり前に意識し、取り組むべき領域だからです。

一方で、吉野先生は、多くの慢性疾患患者を診る中で、「4毒」が共通の原因であると見出しました。
元々東洋医学の出身である吉野先生は、患者さんの体質や病気になりやすい傾向を理解し、それぞれに合った食事法を指導しています。
例えば、糖質中毒になっている人には、砂糖や小麦だけでなく、米や芋も控えるべきだという栄養療法の基本的な考え方を提唱しています。
吉野先生は、ご自身が3万人近くの患者の手術に携わり、実際に体の中を見てきた経験から、食べたものが体に反映されることを強く感じています。
その経験に基づき、特定の食品を避ける指導を20年ほど前から行っています。

このように、両者ともに根本治療を目指している点は共通していますが、そのアプローチには違いがあります。
内海先生は食べ物以外の多岐にわたる要因を重視する一方、吉野先生は「4毒」という具体的な食品群を主要な原因と捉え、それを避けることで多くの病気が改善すると考えています。


植物油に対する両者の視点

「4毒」の一つとして挙げられる植物油について、内海先生と吉野先生の間には大きな見解の相違があります。吉野先生もオメガ6系の油、パーム油、トランス脂肪酸といった特定の油の問題点については言及しており、社会毒にもトランス脂肪酸やパーム油が含まれるという点では私も同意しています。

しかし、内海先生の立場は、油は私たちの体にとって非常に重要な栄養素であるというものです。
内海先生は「油の教科書」という本を自費出版するほど、油の重要性を深く認識しています。
油は体内で様々な機能を果たす上で不可欠であり、栄養学において最も重要な要素の一つだとすら考えています。

一方で、「植物油」と一括りにすると、まるで全ての植物油が不要であるかのように聞こえてしまう可能性があります。
確かに、縄文時代には液体の植物油は存在しませんでしたし、植物の中に油成分が含まれていただけで、現代のように料理に使うような油ではなかったでしょう。
しかし、それと飽和脂肪酸が不要であるという話は別であり、オメガ9のような一価不飽和脂肪酸が不要であるという話もまた別の議論です。
私は、植物性の油そのものが不要なのではなく、オメガ6の摂りすぎや、自然界に存在しないトランス脂肪酸の摂取が問題であるという点を重視しています。

吉野先生は、植物油を摂取している人が手術後の再生不良や動脈硬化を起こしやすいという臨床経験を根拠に、植物油の摂取を控えるべきだと考えています。
特に、小さな血管でも動脈硬化が進むことで、冷え性や舌の肥大、無呼吸症候群といった症状が現れると指摘しています。
吉野先生は、これらの症状を改善するためには、油を抜くことが選択肢となると述べています。
内海先生は良質な油の摂取を推奨していますが、吉野先生は、内海先生自身が「二重顎であり、時々病気になっている」ことを引き合いに出し、自身の体が「結果」を証明していると主張しています。


自分の体で示すことの重要性

吉野先生は、自身の治療法の有効性を自身の体で証明することを非常に重視しています。
臨床医として32年のキャリアになる吉野先生ですが、これまでの人生で一度も病気で仕事を休んだことがないそうです。
経営者でもある野沢氏も理解できるように、吉野先生は日曜日や祝日も関係なく働き、月に火水木金土と毎日手術を行い、日曜日には講演や政治活動を行うなど、文字通り365日休みなく活動しています。
手術の件数は多い時で年間700回にも及び、一度の手術で4本から5本のインプラントを埋入することもあるため、その数は膨大です。

このような過酷なスケジュールをこなしながら、一度も体調不良で手術を中止したことがないというのは驚くべきことです。
「今日は体調が悪いから手が滑ってしまった」などという言い訳は、吉野先生のような仕事では決して許されません。
手術中に死亡事例が発生するリスクもある中で、そのような事態を避けるためには、術者自身が絶対に病気にならないことが不可欠だと考えています。

吉野先生は、内海先生が「時々病気になっている」ことを指摘し、「本人がどうなっているか」が、その人の提唱する理論の答えであると主張しています。

つまり、吉野先生にとって、自身が考えていること、言っていること、行っていること、そしてそれらが自身の体で証明されていることが、最も重要なのです。
内海先生が体調を崩しているから証明できていない、という吉野先生の指摘は、決して批判的な意図があるわけではありません。
ただ、吉野先生自身の体感がそうであるという話です。
内海先生の動画では、吉野先生との考え方の違いが語られることはありますが、吉野先生がこの点に言及することは稀であるため、野沢氏がこの機会に尋ねたかったとのことでした。
最終的に、吉野先生は自身のチャンネルのコメント欄に多くの改善報告が寄せられていることからも、「結果」が全てを物語ると結んでいます。

内海先生が語る健康と人生の選択

吉野先生は、内海先生をからかう意図も込めて「健康のために生きていない」といった私の考え方をよく口にします。

内海先生自身、病気になったとしても、それが致命的でなければ「まあ、放っておいてもいいか」と考える傾向にあります。
例えば、がんについても、近藤誠先生の理論をかなり採用している部分があります。
これには、健康と生き方に対する私なりの哲学が関係しているのです。

一方で、世の中には、パンや麺類、お菓子、ジュースといった「4毒」に含まれるものを何の制限もなく依存的に摂取している人もいます。
そういった人々は、それらを完全に断つとなると「人生が面白くない」と感じるかもしれません。
確かに、食べる楽しみは重要です。
しかし、度を超えた依存状態は、もはや「楽しい」というレベルを超えて、健康上の問題を引き起こしかねません。

今の日本人の食生活は、和食だけが万能だというイメージに偏りがちですが、私はそうではないと考えています。
大切なのは、食べられるものを何でも取り入れ、栄養価全体を考慮してバランス良く食事をすることです。
これは「4毒」を完全に避けるという話とは少し異なります。
病気の人とそうでない人を明確に区別することも重要です。
すでに病気になっている人、特にこれまで食に依存してきた人は、身体のバランスが著しく崩れている可能性があります。
そうした状況では、徹底的に勉強し、タンパク質や脂質が不足している場合は、米や芋なども含め、糖質を完全にカットするなど、厳しい食事制限が必要になるかもしれません。
肉をたくさん食べるというのも、そうした状況下では当然の選択肢となるでしょう。

しかし、病気ではない人や、精神的な余裕がある人に対して、一律に全ての「4毒」をカットするように勧めることは、逆にストレスとなり、かえって大きな問題を生じさせる可能性もあります。
内海先生自身も、そう言われれば確かにそうだと感じるようです。
だからこそ、内海先生は「4毒」の100%カットを全ての人に推奨しているわけではありません。


違う考え方でも「仲良し(戦友)」である理由

内海先生と吉野先生は、一部異なる考え方を持つにもかかわらず、互いを「仲良し」であり「戦友」であると認めています。この関係性にはいくつかの理由があります。

まず、お二人は「4毒」と呼ばれる砂糖、小麦、乳製品、植物油が健康に問題をもたらす可能性があるという点では、大筋で同意しています。
内海先生の感覚としては、6~7割程度の部分で考え方が一致していると言います。
ただし、その優先順位や、どの程度厳しく制限すべきかといった具体的なアプローチでは見解が異なります。

インターネット上では「4毒」という言葉が出ると、しばしば炎上することがあります。
その中で、「内海先生はどうなのか?」「吉野先生と一緒でなければ違うのか?」「二人は仲が悪いのか?」といった憶測が飛び交い、中には「目覚めている」と自称するSNSのユーザーが、根拠のない決めつけをすることも少なくありません。
しかし、お二人は異なる考え方を持つのが人間として当たり前だと認識しています。
だからこそ、「なぜ一緒でなければならないのか?」といった馬鹿げた問いには、内海先生は意味がないと感じています。

例えば、政治思想についても同じことが言えます。

吉野先生と内海先生は、特定の「DS(ディープステート)」から日本を守るべきだという点では共通していますが、それ以外の政治的見解にはかなりの違いがあります。
それでも、お互いの存在意義を否定するものではありません。
内海先生自身、吉野先生の考え方と、ご自身の考え方、どちらが良いと思うかは人それぞれで異なってよいと考えています。
野沢氏が今回、吉野先生に内海先生についてどう考えているのか尋ねたかったのは、内海先生の動画では吉野先生との見解の違いが語られることはあっても、吉野先生側から内海先生への言及が少ないからでした。

内海先生は吉野先生を尊敬しており、古くからの付き合いがある大切な存在です。
この動画が公開され、誰かが吉野先生に内容を告げ口したとしても、内海先生は吉野先生のことが大好きだという気持ちは変わりません。
こうした個人的な信頼関係が、意見の相違を超えてお二人の関係を維持させているのです。


最終的な「結果」が示すもの

吉野先生は、最終的には「結果」が全てを物語ると強く主張します。
吉野先生のチャンネルのコメント欄には、多くの視聴者から「生理不順が治りました」「アトピーが改善しました」といった感謝の声が寄せられています。
多い時には700件近くの書き込みがあり、少なくとも500件もの「治りました」という報告が毎日、何ヶ月も、そして1年以上も続いているそうです。
もちろん、全ての人に同じような結果が出ているわけではありませんが、これだけの数の改善報告は、吉野先生が提唱する治療法の有効性を示す「結果」だと言えるでしょう。

吉野先生は自身の歯科医師としてのキャリアにおいても、この「結果」を体現しています。
ベテラン医師である吉野先生は、臨床医として32年目になりますが、これまでに病気で仕事を休んだことが一度もありません。
経営者としての多忙な日々を送り、月曜日から土曜日まで毎日手術をこなし、日曜日も講演や政治活動に勤しむなど、365日休むことなく活動しています。
多い時には年間700回もの手術を行うこともあり、一度の手術で複数のインプラントを埋入するような難易度の高い処置もこなしています。

これだけの激務をこなしながら、体調不良で手術をキャンセルしたり、ミスをしたりすることが一度もないというのは、まさに驚異的です。
「今日は体調が悪いから手が滑ってしまった」などという言い訳は、吉野先生のような仕事では決して許されません。
手術中に重大な合併症や死亡事例が発生するリスクもある中で、そのような事態を避けるためには、術者自身が絶対に病気にならないことが不可欠だと考えています。

吉野先生は、内海先生が「時々で病気になっている」ことを指摘し、「ご自身の体がどうなっているか」こそが、その人の提唱する理論の答えであると述べています。
つまり、吉野先生にとって、自身の考えや言葉、行動が、自身の健康状態という「結果」によって証明されていることが最も重要なのです。
内海先生が体調を崩しているから証明できていない、という吉野先生の指摘は、決して批判的なものではなく、自身の信念に基づく「結果」の重視という側面を強調しているものと理解できます。

内海聡が語る「4毒」の総括


  • 「4毒」は歯科医の吉野敏明氏が提唱した言葉である
  • 内海氏は「4毒」を初心者向けに分かりやすくするための言葉と認識している
  • 内海氏はこれらを広く捉える必要があり、それぞれに異なる見解を持つ
  • 吉野氏は自身の臨床経験から「4毒」の重要性を強調している
  • 吉野氏は植物性の油が血管の再生を遅らせる可能性を指摘している
  • 吉野氏は約30年前から患者の食事記録を詳細に取ることで「4毒」との関連性を見出した
  • 内海氏が提唱する「社会毒」は、食べ物だけでなく電磁波や放射性物質なども含む
  • 内海氏は社会毒の中で放射性物質、砂糖、ゲノム編集食品・昆虫食を危険度トップ3としている
  • 内海氏は米を最高の作物とは考えておらず、現代の米の加工や放射線育種の問題点を指摘している
  • 内海氏は玄米が消化に負担をかける場合があるとし、糖質中毒の問題を重視している
  • 吉野氏は病気の根本原因として「4毒」に焦点を当てるが、内海氏は食べ物以外の要因も重視する
  • 植物油に対して、吉野氏は摂取を控えるべきと考える一方、内海氏は良質な油の重要性を説く
  • 吉野氏は自身の健康状態を「結果」として示し、治療法の有効性を証明している
  • 内海氏は健康と人生の選択において、画一的な「4毒」のカットはストレスになりうると考えている

併せて読みたい
>>メンタリストDaiGoが語る「四毒抜きは嘘」vs 吉野敏明

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次