軽自動車での車中泊に憧れるものの、夏の暑さが気になり、なかなか踏み出せない方も多いのではないでしょうか?
「軽自動車の車中泊でエアコンは使えるのか?」という長年の課題は、EV、つまり電気自動車の登場によって解決の糸口が見えてきました。
この記事では、人気YouTuberのウナ丼さんがホンダの軽EV、N-VAN e:を使って行った実証実験をもとに、真夏の車中泊におけるエアコン問題の解決策を探ります。
ウナ丼さんはコンビニRVパークローソンで一晩過ごし、備え付けのエアコンをつけっぱなしにした状態でバッテリーの残量がどれくらい減るのかを徹底的に検証しました。
その驚くべき結果から、EVが車中泊のあり方だけでなく、未来を変える可能性を秘めていることがわかります。
また、太陽光パネルで走行用電池に直接充電は可能かという疑問にも触れ、災害時にも安心できる避難場所としての活用法や、EV車中泊の可能性と今後の課題についても考察します。
この記事を読めば、あなたの理想の車であるN-VAN e:ロングが単なる夢物語ではないことに気づくかもしれません。
さあ、EVがもたらす快適な車中泊の世界を一緒に見ていきましょう。
この記事のポイント
- 軽EVならエンジンをかけずにエアコンを使える理由
- 真夏の車中泊でEVのバッテリーがどのくらい減るか
- コンビニRVパークを利用するメリットと詳細
- EVの車中泊が災害時や将来的に持つ可能性
軽自動車の車中泊!エアコン問題どうする?
夏の車中泊は暑い!車中泊のエアコン問題
車中泊は手軽に旅ができる手段として人気を集めています。
しかし、夏の暑さは車中泊の大きな課題です。
特にエンジンを停止した車内は、気温が急激に上昇してしまうため、熱中症のリスクが伴います。
一般的なガソリン車でエアコンを使用する場合、エンジンをアイドリングさせる必要があります。
これは「アイドリングストップ」を推奨される現代において、環境負荷や騒音の問題を引き起こしてしまうものです。
さらに、ガソリンを消費するため、燃料代もかさんでしまいます。
このような理由から、多くの車中泊愛好家は、窓を開けたり、ポータブル扇風機や冷感グッズを利用したりして、暑さをしのいでいます。
しかし、これだけでは快適な睡眠は難しく、暑い夜は道の駅やサービスエリア、さらにはホテルに避難せざるを得ないケースも少なくありません。
EVなら備え付けのエアコンが使えるメリット

EV、つまり電気自動車であれば、車中泊でのエアコン問題は解決します。
なぜならば、EVは駆動用の大容量バッテリーを搭載しているからです。
これを電源として使うことで、エンジンを始動させることなく、備え付けのエアコンを長時間使用できます。
ガソリン車のようなアイドリングの必要がないため、騒音や排気ガスを出すこともありません。
そのため、隣の車や周囲に迷惑をかける心配もありません。このように言うと、どれだけバッテリーを消費するのか不安になるかもしれません。
もちろん、EVのバッテリー容量には限りがあります。
しかし、走行に十分な電力を残しつつ、快適な睡眠環境を確保することは可能です。
あなたがEVを所有しているならば、いつでもどこでも、まるで自宅のように涼しい空間で休憩できるのです。
ウナ丼さんが実証したN-VAN e:の検証結果
今回、とある検証動画で、人気YouTuberのウナ丼さんがホンダの軽EV、N-VAN e:を使って車中泊のエアコン問題を検証していました。
結論として、一晩中エアコンをつけっぱなしにしても、バッテリー残量がわずか2セグメントしか減らないという驚くべき結果が得られました。
検証は気温33度という真夏の夜に行われ、車内温度を25度に設定し、6時間半にわたってエアコンを稼働させていました。
一晩あたりの消費電力はわずか5kWhです。これは、走行に使える電力を十分に温存できる数値と言えます。
これは、バッテリー容量の小さい軽EVであっても、真夏の車中泊が十分に可能であることを示しています。
このように、EVのエアコンは単に涼しいだけでなく、バッテリーを効率的に使うことで、災害時などにも役立つ可能性があるのです。
ウナ丼さんコンビニRVパークローソンで一晩過ごす

車中泊で最も不安な要素の一つに、治安の問題が挙げられます。
特に、全く人気のない場所で一人で夜を過ごすことは、多くの場合、恐怖を伴うものです。
しかし、今回のウナ丼さんの検証では、コンビニの駐車場という特別な環境がその不安を解消してくれました。
コンビニRVパークは24時間営業のため、常に従業員が店舗内にいる安心感があります。
さらに、夜間であっても駐車場は明るく、人の出入りも絶えないため、孤独感や恐怖を感じることはないそうです。
つまり、これまで車中泊に失敗した経験がある人でも、この安心感が熟睡を促すプラスの要因となり得るのです。
加えて、トイレや飲食料の調達にも困らないため、最低限の準備だけで気軽に車中泊ができるという大きなメリットもありました。
バッテリーの残量はどれくらい減る?
車中泊でエアコンをつけっぱなしにすると、EVのバッテリーがすぐに空になってしまうのではないかという懸念を抱く方は少なくありません。
しかし、ウナ丼さんの実証実験では、この懸念が杞憂であることが分かりました。
N-VAN e:は全12セグメントでバッテリー残量を示しますが、気温33度という真夏の夜に、6時間半にわたってエアコンを稼働させ続けた結果、バッテリーはわずか2セグメントしか減りませんでした。
これだけの長時間利用でも、電力消費はたったの5kWhでした。
言い換えれば、1時間あたりの消費電力量は0.76kWhという非常に少ない数値にとどまります。
このことから、EVのエアコンは非常に効率的であることがわかります。
たとえ、真夏の夜に10時間エアコンをつけっぱなしにしても、バッテリーの約4分の1を消費する程度で済むため、翌日も充電の心配なく十分な距離を走行できるのです。
EV軽自動車車中泊のエアコンは未来を変える
太陽光パネルで走行用電池に直接充電は可能?
EVに太陽光パネルを搭載すれば、走行中や駐車中に常に充電できるのではと期待する方もいるでしょう。
現状、太陽光パネルで発電した電力をEVの走行用電池に直接送り込むことは、まだ一般的ではありません。
その理由は、太陽光パネルが生成する直流電力を、一度インバーターで交流電力に変換し、それを車両側の充電システムを介して充電する必要があるためです。
この変換プロセスには約20%の電力ロスが発生してしまい、せっかく発電した電力の一部が無駄になります。
しかし、太陽光パネルもEVのバッテリーも同じ直流を使用しているため、技術的には直流のまま効率良く充電できるはずです。
この技術的な課題が解消されれば、変換ロスがなくなり、より多くの電力を走行に充てることが可能になります。
そうなれば、太陽が出ている日中はエアコンをバッテリー残量を気にせず使用したり、電力消費量が多い冬場のヒーターすら太陽が出ていれば賄えたりするでしょう。
将来的には、年間を通して外部充電なしで長距離走行ができるようになるクルマが普通になっているかもしれません。

災害時にも安心できる避難場所としての活用
EVは単なる移動手段という役割を超え、災害時の新たなインフラとしての可能性を秘めています。
地震や豪雨などによる停電が発生した際、EVは移動手段としての役割を維持するだけでなく、動く電源車として機能するからです。
車内のバッテリーから電力を供給できるため、車内でスマートフォンを充電したり、ラジオを聴いたりすることができます。
また、EVのエアコンはエンジンを動かさずに使えるため、外の気温が厳しい状況でも、車内を快適な避難空間として利用することが可能になります。
さらに、一部のEVには、家庭へ電力を供給できる外部給電機能(V2H)が搭載されており、これにより自宅の家電を動かすこともできるようになるのです。
これは、大規模な停電が起きた場合でも、生活を維持するための貴重なライフラインとなり得ます。
コンビニRVパークローソンの実施店舗名
近年高まる車中泊の需要に応えるため、コンビニエンスストア初の取り組みとして、ローソンは「RVパーク」の実証実験を行いました。これは、千葉県内の特定のローソン駐車場の区画を有料で車中泊スペースとして提供するものです。
実施店舗は、千葉県内にあるローソン一宮東浪見店、御宿新町店、天津小湊店、富浦インター店、南房総岩井海岸店、富津湊店の計6店舗でした。
この実証実験の詳細は以下の通りです。
- 実施期間: 2025年7月14日〜2026年6月30日
- 利用料金: 2,500〜3,000円/泊
- チェックイン/チェックアウト: 18:00〜/〜9:00
- 予約方法: 「RV-Park.jp」からの事前予約が必須(支払いはクレジットカードのみ)
- 提供サービス: 駐車場2台分を1区画とした専用区画の提供、AC100V商用電源が使える電源ドラムの貸し出し、24時間利用可能なトイレ、専用ごみ袋1枚までのごみ処理
これらのサービスにより、利用者はコンビニの利便性を享受しながら、安全で快適な車中泊が可能となったのです。
EV車中泊の可能性と今後の課題
EVによる車中泊は、ガソリン車では難しかった多くの利点をもたらします。
まず第一に、エンジン音や排気ガスがないため、静かでクリーンな環境を保てます。
これにより、周りを気にせず、より多くの場所で車中泊が楽しめるようになるでしょう。
さらに、車中泊で最も重要な要素の一つであるエアコンを、エンジン停止状態で長時間使えるのはEVならではのメリットです。
しかし、普及にはいくつかの課題が残されています。現在のところ、急速充電スポットの数がまだ十分とは言えず、地方によっては充電場所に困る場合があります。
また、EVの車両価格がガソリン車よりも高価であることも、普及の障壁となっています。
これらの課題が解決され、充電インフラがさらに整備されることで、EV車中泊はより身近なものとなるに違いありません。
理想の車はN-VAN e:ロング!

多くの人がEV車中泊の可能性に期待を寄せている一方で、現状の軽EVでは車内の空間に物足りなさを感じるかもしれません。
そこで、私が考える理想の車中泊EVが、軽自動車規格にこだわらない「N-VAN e:ロング」です。
5ナンバーサイズにに抑えソーラーパネルで走行電池に充電可能なEVバンがあれば、車中泊の快適さは飛躍的に向上するはずです。
なぜならば、このモデルは既存のN-VAN e:の優れた電動性能はそのままに、車内空間を大幅に拡張するからです。
たとえば、N-VANで座り心地が不評な助手席をスペーシアベースのような快適なイスに変更し、荷室を180cm以上にまで延長した設計であれば、身長の高い人でも足を伸ばしてゆったりと寝ることができます。
これは、衝突安全性が向上し単なるレジャーだけでなく、仕事や災害時など、さまざまな用途で活用できる可能性を秘めているのです。
EV軽自動車の車中泊、エアコン問題のまとめ
- EVはエンジンをかけずにエアコンを長時間使える
- ガソリン車と違いアイドリングによる騒音や排気ガスがない
- ホンダN-VAN e:の検証では一晩(6時間半)のエアコン使用でバッテリー残量はわずか2セグメント減
- 一晩のエアコン消費電力は約5kWhで、1時間あたり約0.76kWhという低消費量
- バッテリー容量の小さい軽EVでも真夏の車中泊は十分に可能
- EVは災害時の動く電源車として避難場所にもなり得る
- コンビニのRVパークは安心感があり、車中泊の課題を解決する
- コンビニRVパークはトイレやごみ処理サービスも提供している
- RVパークの実証実験は千葉県内のローソン6店舗で行われた
- 利用には事前予約が必要で、有料だが電源の利用も可能
- 現状、太陽光パネルで発電した電力を走行用電池に直接充電はできない
- 太陽光パネルからの充電には約20%の電力ロスが発生する
- 今後の技術革新により、直流のまま直接充電が可能になることが期待される
- EV車中泊の課題は車両価格の高さと充電インフラの不足
- 理想のEVは車内空間が広く、ソーラー充電も可能なモデル
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