埼玉県富士見市にあるびん沼自然公園キャンプは、都心からアクセスしやすく、初心者や手軽にアウトドアを楽しみたい方にとって最適な場所として注目されています。
この公園でのキャンプは、単なるレジャーに留まらず、万が一の事態に備える災害時の防災体験にもなり得ます。
本記事では、まず公園の全体像を車で見学に行ってみた視点から、アクセス詳細(駐車場・料金)と車中泊の可否を解説し、続いてテント設営不要な初心者でも安心!手ぶらOKなお手軽キャンプの魅力に迫ります。
また、ソロキャンパーに人気のソロキャンプ体験者の情報から見る夜の雰囲気と魅力や、公園内にあるその他の施設(見晴らし台、パークゴルフ場など)も紹介します。
利用にあたっては、通常のキャンプ場と異なる利用上の注意点や、衛生設備(清潔なトイレとコインシャワー)、設営・撤収のサポート(荷物運搬のヒント)、そして必須となるびん沼公園キャンプの料金・施設・予約方法についても、キャンプスタイルと区画(フリーサイトキャンプの基本)、必須情報(料金(市内・市外)の違いと適用ルール)、予約方法と利用に関する注意事項(連泊・キャンセル)を含めて網羅的に解説していきます。
この記事のポイント
- キャンプ初心者向けの手ぶらでお手軽キャンプの具体的な内容とレンタル品
- 料金の市内・市外区分、予約方法、駐車場情報といった利用の基本ルール
- ランニング利用者がいるなど、通常のキャンプ場と異なる利用上の注意点と、それに伴う防災体験としての有用性
- トイレ・シャワーなどの衛生設備や、リヤカーを活用した荷物運搬のヒント
びん沼公園キャンプ:初心者と防災に最適な理由

まずは公園の全体像を車で見学に行ってみた


びん沼自然公園は、長年地域の釣りスポットとして有名でしたが、令和5年4月1日に公園として整備され、手軽なキャンプを楽しめる場所として注目されています。初めて訪れる人にとって、まず把握しておきたいのは駐車場の利便性です。キャンプエリアへのアクセスを考えると、北側駐車場または南側駐車場の二択になります。
北側駐車場は清潔な公衆便所があり、キャンプエリアへ最も便利な場所ですが、土日祝日(平日は無料)は24時間1,000円の有料です。
南側駐車場は無料で利用できますが、管理棟やキャンプエリアからは遠く、トイレの清潔さにも難があるというデメリットがあります。
この駐車場に車を停めた場合、荷物が多いと管理棟との往復が大変です。自転車の公園内への乗り入れは禁止されていますが、園外の道路を移動手段として活用できます。自家用車に折りたたみ自転車などを積んでおけば、南駐車場に駐車した場合でも、自転車を使って荷物を取りに戻る際や、公園外の移動が格段に楽になります。
また、管理棟前にはシェアサイクル「ダイチャリ」のサービスもあるため、移動手段として一時的にレンタルするという選択肢も利用できます。
移動をサポートするツールを準備することで、撤収の手間や労力を大幅に軽減し、より快適なキャンプが楽しめるでしょう。
公園内には釣り場や、ゲートボールのゴルフ版とも言えるパークゴルフ場(高齢者に人気)といった施設に加え、好奇心を満たす見晴らし台も設置されており、訪れるだけでも楽しめる広大な自然スポットです。平日は特に駐車場の時間制限がないため、キャンピングカーや車中泊の可否についても緩やかな点が、キャンパーにとって魅力的なポイントとなっています。
初心者でも安心!手ぶらOKなお手軽キャンプ


キャンプ初心者や、ギアの準備や設営・撤収の手間を避けたい人に最適なのが、びん沼自然公園が提供する「お手軽キャンプ」(EAZY CAMPING)です。このプランの最大の魅力は、テントが設営済みであること、そしてキャンプに必要な道具一式がレンタルとして「ついてくる」ことです。
「来て、楽しんで、食べて寝るだけ」というコンセプトの通り、テント設営の知識がない方や、購入前にキャンプを試してみたい方には非常に魅力的です。レンタル品には、テント、テーブル、椅子、コットまたはマット、シュラフ、LEDランタンといった宿泊セットに加え、焚き火台、ガスコンロ、木炭3kg、さらにはホットサンドメーカー、ケトル、飯盒、スキレットといった調理器具一式まで含まれています。これにより、食材さえ持ち込めばすぐにキャンプを始められます。
グループの人数に応じて、ロゴスのドゥーブル(大人2名/子供含み4名)や、スノーピークのエントリー2ルーム エルフィールド(大人4名/子供含み6名)など、様々なテントが用意されている点も利用しやすいポイントです。ソロでの利用も可能ですが、その場合は料金が異なり、別途予約が必要です。





万が一に備える災害時の防災体験
びん沼自然公園でのキャンプは、単なるレジャーに留まらず、災害時の防災体験として非常に有用な機会を提供します。通常のキャンプ場と異なり、びん沼自然公園は市民の憩いの場であるため、ランニングや犬の散歩をする人がテントの近くを歩くといった環境があります。これは、災害時に公共スペースで避難生活を送る際の「プライバシーの確保」や「周囲との共存」といったシミュレーションに繋がります。また、水道、トイレ、コインシャワーといった基本的な設備は整っているものの、南側駐車場からキャンプエリアが遠い(200~300m)といった「不便さ」を体験できるため、いかに荷物をミニマル化するか、移動手段をどう確保するか(折りたたみ自転車やダイチャリ利用など)といった防災意識を高めるきっかけになります。
実際にキャンプを体験することは、非常時に必要な「生きる力」を養う趣味レーションであり、テント設営や火の始末といったスキルはそのまま防災技術として役立ちます。この「公園内」という特殊な環境と、整いつつもやや不便な立地は、防災シュミレーションという観点からも最適なフィールドと言えるでしょう。
公園内にあるその他の施設(見晴らし台、パークゴルフ場など)
びん沼自然公園はキャンプフィールドとしてだけでなく、多様なアクティビティが楽しめる広大な市民公園としての顔を持っています。キャンプ利用者が気軽に立ち寄れる施設としてまず挙げられるのが高さ13mの見晴らし台です。この高さは、マンションの4階から5階くらいの眺めに相当すると考えられます。好奇心から登ってみるキャンパーもいるようですが、結構な高さがあるため、高所恐怖症の方足腰が弱い方はご注意を!しかし、高い場所から公園の全景や周囲の景色を眺められるのは魅力です。
また、この公園のユニークな施設として、本格的なパークゴルフ場が備えられている点があります。これはゲートボールのゴルフ版のようなスポーツで、特に複数の高齢者グループが楽しんでいる様子が見られます。キャンプの合間に、体を動かしてリフレッシュするのに最適な場所です。
さらに、びん沼は古くからヘラブナ釣りの聖地として全国的に非常に有名であり、今でも多くの釣り客で賑わっています。
これらの施設は、キャンプ利用者以外にも広く利用されているため、園内は常に活気にあふれています。キャンプサイトは公園の一部であるという特性を理解し、他の利用客と気持ちよく共有しながら過ごすことが、びん沼自然公園を最大限に楽しむポイントになるでしょう。




ソロキャンプ体験者の情報から見る夜の雰囲気と魅力

びん沼自然公園のキャンプ場は、ソロキャンパーにとって特に魅力的な環境を提供しています。広大な公園の一角にあるキャンプエリアは、事前の口コミで不安を感じる声があったとしても、実際に訪れると非常に良い雰囲気であると評価されています。
体験者の情報によると、日曜の利用ではキャンプサイトが貸し切り状態になることもあり、広大な敷地を独り占めできる「完ソロ」の贅沢を味わえる可能性があります。夜間は非常に静かな場所であるため、久々のキャンプでゆっくりと静寂を楽しみたいキャンパーには最適です。管理棟が閉まる夕方17時頃には見回りの係員が訪れ、「今日は貸し切りなんでゆっくりなさってください」といった温かい言葉をかけてくれるなど、管理体制もしっかりしており安心感があります。
ただし、週末、特に土曜などは人気のため20組ものキャンパーで賑わうこともあるため、静かな完ソロを狙うなら平日が狙い目であることがわかります。消灯・消火のルールは21時と早めに設定されていますが、焚き火の心地よさを味わい尽くし、早めにシュラフに潜り込むという、自然のリズムに合わせた健康的なキャンプスタイルが楽しめます。
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通常のキャンプ場と異なる利用上の注意点
びん沼自然公園のキャンプ場を利用する際には、一般的な山間部のキャンプ場とは異なる、公園ならではの注意点を理解しておく必要があります。
最大のポイントは、キャンプエリアが広大な公園の「ゾーン」として存在している点です。そのため、通常のキャンプ場のように完全に区切られたプライベートな空間ではなく、早朝から釣りをしに来た人、犬の散歩をする人、ランニングをする人など、多くの公園利用者がテントの近くを歩くことがあります。
これは、特に夜明け前や早朝に人の気配を感じ、驚きや警戒心を持つ原因になるかもしれません。利用者はこの点を事前に理解し、「キャンプゾーンは公園の一部である」という意識を持つことが重要です。
また、便利な設備(水道、トイレ、シャワー)は整っているものの、南側駐車場や一部の施設からはキャンプエリアまで距離があるため、荷物の運搬に工夫が必要となる場合があります。さらに、この施設では21時に消灯・消火というルールが設定されているため、焚き火や飲食の時間を計画的に進める必要があります。
受付に関する細かなルール(チェックイン13時、13時前の場所取り禁止など)や、ゴミの有料回収(指定ゴミ袋のみ)についても、予約時に必ず確認し、マナーを守って利用しましょう。


びん沼公園キャンプの料金・施設・予約方法
キャンプスタイルと区画:フリーサイトキャンプの基本


びん沼自然公園のキャンプエリアは、利用者がある程度自由に場所を選べるフリーサイト形式を採用しています。この形式は、決められた区画サイトとは異なり、広大なスペースの中で自分の好きなロケーションを選んで設営できる自由さが魅力です。ただし、このフリーサイトには明確なルールが設けられています。
基本的な区画のサイズは8m×8mとなっており、このスペース内に最大テント2張、タープ1基まで設営が可能です。グループでの利用は1区画あたり8名様までと定められています。
特に注意したいのは、未就学児(乳児を含む)のカウント方法です。未就学児は「1人あたり0.25人」として換算されるため、子連れファミリーは人数計算をしっかり行う必要があります。
また、ソロキャンプ専用の区画(4m×4m)も用意されており、こちらはテント1張、タープ1基まで設営可能です。ソロ予約の場合、1人であっても最低1テントの設営が必須となるため、テントを持参する必要があります。ソロ区画の利用であっても、利用人数が1人を超える場合はソロ予約の対象外となるため、ご注意ください。
フリーサイトという自由度の高さと、この明確なルールを理解した上で利用することが、快適なキャンプを楽しむための基本となります。
必須情報:料金(市内・市外)の違いと適用ルール
びん沼自然公園のキャンプ料金は、利用者が富士見市の市内の方か市外の方かによって大きく異なります。これは、市民に対する優遇措置として設けられているもので、事前に料金体系を把握しておくことが必須です。
市内の区分の定義は明確で、富士見市内に「住所」「勤務先」「通学先」のいずれかがある方が「市内の方」とみなされます。これ以外の方は「市外の方」となります。ここで重要なのが適用ルールです。
グループ内に「市内の方」が一人でも含まれており、その方が代表者として予約・申し込みを行う場合、グループ全員が「市内の方」扱いとなるため、料金面で大きなメリットを享受できます。代表者は、チェックイン時にその証明となるもの(身分証、保険証、学生証など)を提示するか、事前に発行された利用証を提示する必要があります。この証明ができない場合は「市外の方」の料金が適用されてしまうため、身分証明書の準備を忘れないようにしましょう。
連泊も可能で、空きがあれば何日でも利用でき、連泊する場合は受付時に必ず申告が必要です。料金は1日(泊)ごとの設定となっており、この市内・市外の区分と適用ルールを理解して予約することで、無駄なくお得に利用できます。
区分 | 利用規模 | 1日(泊)料金(税込) |
市内の方 | 1サイト(最大8名様まで) | 4,000円 |
市内の方 | ソロ(1名様) | 2,000円 |
市外の方 | 1サイト(最大8名様まで) | 6,000円 |
市外の方 | ソロ(1名様) | 2,500円 |
アクセス詳細:駐車場・料金(北側・南側)と車中泊の可否




びん沼自然公園へのアクセスは車が基本となり、利用できる駐車場は主に二つ、北側駐車場と南側駐車場があります。それぞれの利便性と料金体系が大きく異なるため、事前にどちらを利用するか決めておく必要があります。
最もキャンプエリアに近く、便利なのが北側駐車場です。こちらは駐車場券付きで、平日は無料ですが、土日祝日は有料となり、1,000円/入庫から24時間(超過時は1時間100円)の料金がかかります。
一方、南側駐車場は無料で利用できますが、キャンプエリアからは距離があるため、荷物運びには労力がかかります。また、公園の利用者が多くなる午前11:00〜午後3:00の間は大変混雑が予想されるため、この時間を避けて来場することが推奨されています。
特に時間制限に関する記述がないことから、キャンパーから「車中泊は可能か」という疑問が出ていますが、結論として「特にダメという規定はない」というのが現状です。ただし、ルーフテントなどの本格的な設営はNGですが、アイドリングストップし窓を目隠しした状態で仮眠をとる分には問題ないのではないかと思います。車中泊を検討する際は、周囲への配慮と静穏を保つことが大切です。
衛生設備:清潔なトイレとコインシャワー


びん沼自然公園のキャンプエリアは、初心者でも安心して利用できるよう、基本的な衛生設備がしっかりと整備されています。キャンプで特に気になるのがトイレや水回りですが、この公園には水道やトイレはもちろん、汗を流せるコインシャワー(宿泊者に限り17:00~20:45利用可)まで完備されているため、快適に過ごすことができます。
通常、シャワー利用には100円の料金がかかりますが、手軽に利用できるのは大きなメリットです。ただし、注意しておきたいのはアメニティサービスに関する点です。通常のホテルや高規格キャンプ場とは異なり、石鹸、ドライヤー、タオルといったアメニティの提供は一切ありません。これらはすべて利用者自身が持参する必要があるため、準備リストに忘れずに含めておきましょう。
また、遊具前にある北側駐車場横の外トイレは24時間利用することができますが夜間に移動が必要になることを考慮し、夜間用のライトなども準備しておくと安心です。これらの設備が整っていることで、ファミリー層や女性のキャンパーも安心して利用できる環境が提供されています。
設営・撤収のサポート:無料リヤカーと荷物運搬のヒント
びん沼自然公園のキャンプエリアは、場所によっては駐車場からテントサイトまで距離があるため、荷物運搬の工夫が快適なキャンプの鍵を握ります。特に、無料の南側駐車場を利用する場合、キャンプエリアからは200mから300mほど離れてしまうため、徒歩での往復は労力がかかります。
この公園で活用したいのが、管理棟で無料で借りられるリヤカーです。
公園内は安全上の理由から自転車の乗り入れが禁止されているため(駐輪場は管理棟前にあります)、荷物運搬にはリヤカーがメインのツールとなります。
リヤカーの利用には以下の点に注意が必要です。
- 借用には身分証明書が必要: リヤカーを借りる際は、運転免許証などの身分証明書を提示し、コピーを取られます。
- 利用の度に手続きが必要: キャンプ初日の設営時と、二日目の撤収時、両方のタイミングで身分証明書のコピーを取る手続きが必要です。
この公園のように駐車場からテントまでの距離がネックになる場所では、リヤカーやキャリーカートなどの運搬ツールが、道具の搬入・搬出、そして撤収の手間を格段に軽減してくれます。
予約方法と利用に関する注意事項(連泊・キャンセル)
びん沼自然公園のキャンプ場を利用する際は、定められた予約方法と厳格な注意事項を遵守することが求められます。まず、予約は利用希望日の2日前の17:00までに締め切られるため、直前の予約はできません。
利用可能日数は、1回の予約につき1日(1泊)から最大30日まで可能ですが、連泊を希望する場合は、空きがあれば何日でも可能ですが、必ず受付時に申告しなければならないルールがあります。
料金は1日(泊)ごとの税込表示となります。チェックインは13時から可能で、受付も13時前より対応していますが、13時前の場所取りは厳しく禁止されています。チェックアウトは翌日の12時までとなっており、利用時間を守る必要があります。
また、万が一の予定変更に備え、キャンセルポリシーも確認が必須です。キャンセルのタイミングによって料金が発生し、1日前までで代金の50%、当日キャンセルは代金の100%が徴収されます。これはBBQ太郎パークの基本ポリシーに基づくため、詳細については必ず公式HPを参照することが推奨されます。
ゴミについては、ゴミ袋3枚(45ℓ)が500円で有料販売されており、指定以外のゴミ袋での回収は不可、かつ燃えるゴミ、缶、ペットボトルの分別が必須となる点も、事前に理解しておくべき重要な注意事項です。
びん沼公園キャンプの施設・料金・防災体験の総まとめ
- 北側駐車場は有料だがキャンプエリアに最も近く南側駐車場は無料だが遠い
- 目隠しをした状態での仮眠など軽度な車中泊は特に禁止規定がない
- 公園にはシェアサイクル「ダイチャリ」があり荷物運搬のサポートに活用可能
- 釣り場やパークゴルフ場、見晴らし台などキャンプ以外の公園施設も充実している
- 初心者向けにテント設営済みの「お手軽キャンプ」(EAZY CAMPING)プランがある
- お手軽キャンプには調理器具一式(焚き火台、ホットサンドメーカー含む)が付属する
- 通常のキャンプと異なり公園利用者(ランニングなど)がテント近くを通る環境である
- キャンプ体験は災害時の避難生活を想定した防災訓練シミュレーションに繋がる
- フリーサイト形式で一般区画は8m×8mソロ区画は4m×4mである
- 料金は富士見市在住・在勤・在学の市内の方と市外の方で区分される
- グループ内に市内の方が一人いれば全員に市内料金が適用される
- 衛生設備として水道、トイレ、100円で利用可能なコインシャワーが完備されている
- 石鹸やドライヤー、タオルなどのアメニティサービスはないため持参が必要である
- 予約は利用日の2日前の17:00が締切でチェックインは13時以降である
- ゴミは有料回収制で指定のゴミ袋(3枚500円)を購入し分別しなければならない
びん沼自然公園キャンプ場地図(海抜4.4m)
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