アトピー性皮膚炎でお悩みの方は、数多くいらっしゃるのではないでしょうか。
「もしかして、アトピーは一生治らない病気なのでは?」と不安に感じている方もいるかもしれません。
先日鍼灸治療に来院された女性患者さんの話では、皮膚科の医師から「アトピーは一生治らない病気ですよ」と言われたそうです。しかし、本当にそうなのでしょうか。
現在の西洋医学は対症療法に優れる一方、アトピー性皮膚炎のような慢性疾患の根本原因にアプローチすることは苦手な側面があります。
一方で、東洋医学ではその「臨床経験」と「法則性」に基づき、患者さんの体質や「四毒」との関係性を重視し、根本的な改善を目指します。
なぜアトピー性皮膚炎が増加しているのか、その背景には「教科書が語らない真実」があるのかもしれません。
アトピーの語源や病気の歴史、治療薬の登場と小麦の品種改良の歴史を紐解くと、アトピー性皮膚炎の地域性と「脱小麦」の重要性が見えてきます。
この記事では、アトピー性皮膚炎を「四毒抜き」によって克服し、根本治療へと導く方法を詳しく解説します。
脱ステロイドのプロセスや、脱ステロイド期の症状と対処法、そして「完全なゼロ」を目指す覚悟を持つことの重要性もお伝えします。
未来の世代への健康を考え、諦めずにアトピー性皮膚炎の根本的な解決を目指しましょう。
この記事のポイント
- 西洋医学と東洋医学のアトピー治療への異なるアプローチ
- アトピー性皮膚炎増加の背景にある食生活の変化と「四毒」の関係性
- アトピー性皮膚炎の根本治療における「四毒抜き」と「脱ステロイド」の重要性
- アトピー完治に向けた「完全なゼロ」を目指す覚悟と脱ステロイド期の対処法
アトピー性皮膚炎と四毒抜きの重要性
西洋医学の限界と東洋医学の視点
アトピー性皮膚炎に悩む多くの方が、まず訪れるのは皮膚科ではないでしょうか。
現在の西洋医学は、病気になってからの治療、つまり薬や手術で症状を抑える「応急処置」に優れています。
しかし、アトピー性皮膚炎のような慢性疾患の場合、根本的な原因を取り除くことが難しいため、治療が長期化する傾向にあります。
例えば、ステロイド軟膏は炎症を強力に抑える効果がありますが、使用を中止すると症状が再燃するケースも少なくありません。本来は、病気の根源を突き止めることが重要です。
一方、古くから存在していた東洋医学を含む古典医学は、レントゲンも血液検査もない時代から発展してきました。
そのため、病気の原因そのものを取り除くことに重きを置いています。
東洋医学は「なぜ痒いのか」「なぜ人によって反応が違うのか」といった個体差に着目するのです。
一般的な西洋医学が症状を抑えることを目的とするのとは異なり、患者さんの体質や食生活、さらには生活習慣や価値観までを考慮し、根本的な原因にアプローチしていくのが東洋医学の大きな特徴です。
このように考えると、アトピー性皮膚炎のような慢性的な症状に対しては、東洋医学の視点を取り入れることが非常に有効であると言えるでしょう。
東洋医学の「臨床経験」と「法則性」
東洋医学の世界では、膨大な「臨床経験」が非常に重視されています。
多くの患者さんを診察し、治療を重ねることで得られる経験値は、個々の症状から共通の「法則性」を見出し、その患者さんに最適な治療法を構築する上で不可欠だと考えられています。
西洋医学のように、あらかじめ決められたマニュアルやガイドラインに沿って治療を進めるわけではありません。
むしろ、患者さんの身体が示す様々な反応から学び、治療の方針を調整していくという姿勢が取られます。
これは、いわばオーダーメイドの治療と言えるでしょう。
私がこれまで見てきた多くの事例でも、同じアトピー性皮膚炎であっても、その症状の出方や根本原因は一人ひとり異なります。
たとえば、同じ「痒み」であっても、熱を伴う場合と冷えを伴う場合では、アプローチが全く変わってくるのです。
このように、東洋医学では、個々の患者さんの状態を深く観察し、過去の膨大な臨床データと照らし合わせることで、その症状を引き起こしている真の原因を探り当てていくのです。
そしてもう一つは、この個別の症状の中に隠された共通のパターンや法則性を見つけ出すことが、根本治療への鍵となります。
アトピー性皮膚炎増加の背景
私(よしりん)が子供の頃を振り返ってみると、クラスにアトピー性皮膚炎の子どもはほとんどいませんでした。
しかし、現在の日本では、非常に多くの子どもたちがアトピーに苦しんでいる現状があります。
これは、単なる遺伝やアレルギーだけでは説明がつかない、社会全体の変化が関係しているのではないでしょうか。
もちろん、ダニやハウスダストなどの環境要因も影響しますが、昔に比べて現代のほうが清潔な住環境にもかかわらず、なぜアトピー性皮膚炎が増加しているのかという疑問が残ります。
私自身の7年間の臨床経験や、小児科医である弟子たちの臨床経験からも、アトピー性皮膚炎は「食原病」である可能性が非常に高いと感じています。
つまり、日々の食生活がアトピー性皮膚炎の増加に深く関わっているという考え方です。
例えば、GHQが日本に小麦を普及させた時期と、アトピー性皮膚炎の増加が一致している点も偶然ではないかもしれません。
教科書ではアトピー性皮膚炎の原因として、遺伝的要因や皮膚のバリア機能の異常などが挙げられています。
しかし、なぜ突然、皮膚のバリア機能の異常が増えたのかという明確な説明はありません。多くの自己免疫疾患やアレルギーに関する教科書には、アトピー性皮膚炎の「根本原因」が明確に記されていないのが現状です。
アトピー性皮膚炎と「四毒」の関係性
アトピー性皮膚炎は、私たちの体にとって「毒」となる特定の食品の摂取と深く関連していると考えられています。
特に、私がこれまでの臨床経験から強く関連性を感じているのは、以下の4つの「毒」です。
主に、小麦粉が挙げられます。小麦に含まれるグルテンの摂取量とアトピー性皮膚炎の症状には、明確な相関関係が見られます。
小麦を主食としない食文化を持つ地域で、近年小麦の摂取が増えたことがアトピー性皮膚炎の発症率上昇に影響している可能性も指摘されています。
次に、甘いものです。現代社会において、糖分を多く含む食品が溢れています。このような糖分の過剰摂取は、体内で炎症を促進する要因となり得ます。
また、植物性の油も注意が必要です。特に、マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸、パーム油、菜種油などは、体内で炎症反応を引き起こしやすいと考えられています。
多くの加工食品にこれらが含まれているため、無意識のうちに摂取しているケースも少なくありません。
一方で、乳製品については、これら3つに比べてアトピー性皮膚炎との関係性は薄いと考えられます。
これらの「毒」に加えて、患者さんの「証(しょう)」、つまり体質もアトピー性皮膚炎の症状に影響を与えます。
東洋医学では、体質を実証・虚証、熱証・寒証、表証・裏証など様々な角度から診断します。
アトピー性皮膚炎の患者さんは、やや「実証」で「低体温」、そして症状が皮膚表面に出る「表証」に該当する傾向が見られます。
これらの毒素と体質のバランスが崩れることで、アトピー性皮膚炎の症状が顕在化すると考えられます。
家族の歴史から紐解くアトピー
アトピー性皮膚炎の赤ちゃんが来院された場合、私は祖母、母親、そして赤ちゃんの3世代で来院されることをお勧めしています。
これは、母親が妊娠中にどのような食生活をしていたか、また母親や祖母の世代がどのような食生活を送ってきたかを詳しくお伺いするためです。
一見すると、赤ちゃんの症状と祖父母の食生活には関連性がないように思えるかもしれません。
しかし、これは、過去の家族の食の歴史が、現在そして未来の健康に深く影響を与えているという考え方に基づいています。
この考え方は、子供の矯正治療における「顔の予測」からヒントを得ました。
私の父も歯科医師で、歴代のカルテが残っていたため、患者さんの家族のレントゲンを比較することで、その人が将来どのような顔になるか予測することが可能だったのです。
これと同様に、家族の食生活や生活習慣の歴史を辿ることで、その子が将来どのような体質になるか、アトピー性皮膚炎の根本原因がどこにあるのかが見えてくることがあります。
特に、生まれたばかりの赤ちゃんにアトピーが見られる場合、母親の妊娠中の食事が大きく影響していることが分かります。
その後は、幼稚園や小学校での給食などが影響を与えることも少なくありません。
つまり、アトピー性皮膚炎は、遺伝だけではなく、家族が受け継いできた食習慣の積み重ねによって発症している可能性があるのです。
教科書が語らないアトピーの真実
アトピー性皮膚炎について、一般的に多くの教科書では、遺伝的要因やダニ・ハウスダストなどの環境要因、あるいは皮膚のバリア機能の異常が原因として挙げられています。
しかし、疑問に思う点がいくつかあります。例えば、昔に比べて現代のほうがダニやハウスダストが少ないにもかかわらず、なぜアトピー性皮膚炎は増加しているのでしょうか。
また、皮膚のバリア機能の異常についても、なぜ突然、その異常が増えたのかという明確な説明が教科書には見当たりません。
自己免疫疾患やアレルギーに関する多くの教科書を読み解いても、アトピー性皮膚炎の「根本的な原因」が明確に記されていることは稀です。
症状がどのような状態であるか、薬で症状が改善した例は詳しく記載されていても、薬なしで完全に治癒し、その後再発しない症例については触れられていないのが現状です。
これは、西洋医学が対症療法に優れている一方で、慢性疾患の根本原因を探ることに課題があることを示唆しているのではないでしょうか。
現在の私は、教科書に書かれていることだけが真実ではないと考えています。アトピー性皮膚炎の増加の背景には、私たちの食生活の変化が大きく関わっていると推測しています。
先日鍼灸治療に来院された女性患者さんの話
先日、筆者の鍼灸治療院にアトピー性皮膚炎で来院された女性患者さんの話です。
その患者さんの肘はただれており、私は思わず「アトピーですか?」と尋ねました。
すると彼女は、「子供の頃はアトピーでしたが、一度治っていたのです。
しかし、最近になってまた症状が出てきたので皮膚科に行きました。
そしたら先生に『アトピーは一生治らない病気ですよ』と言われました」と話してくださいました。
この言葉に、私は非常に心を痛めました。
そこで私は、問診で「食事について聞かれましたか?」と尋ねました。
しかし、彼女は「いいえ、聞かれませんでした」とのことでした。このやり取りから、西洋医学の治療では、多くの場合、食事や生活習慣といった根本的な原因にまで踏み込んだアプローチがなされていない現状が浮き彫りになります。
この患者さんは花粉症も持っていたため、鍼灸治療と同時に「四毒抜き」についても詳しくご説明しました。
今日では、吉野敏明先生のチャンネル登録者数が2025年7月1日現在で49.6万人にも達しており、「四毒抜き」を知っている方のほうが、一部の専門医よりも、一生の病気と思われていた症状を治せる時代になってきていると感じます。
ぜひ、この動画をご覧になり、ご自身の根本治療にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
アトピー性皮膚炎の完治を目指す四毒抜き
アトピーの語源と病気の歴史
「アトピー」という言葉は、ギリシャ語の「アトピア」に由来しており、「場所がない、異常で場違いな状態」という意味を持っています。
この言葉が、アメリカの免疫学者によって、アレルギー体質を持つ特異な免疫反応を示す状態として名付けられたのは、1923年のことでした。
興味深いことに、アトピー性皮膚炎のような典型的な症状が歴史上の文献に登場し始めたのも、この1923年頃からだと言われています。
例えば、江戸時代や室町時代、あるいは近世のヨーロッパやイスラム諸国には、明確なアトピー性皮膚炎の記載が見当たりません。
古くから存在しない病気という事実に驚かれるかもしれません。
これは、現代のアトピー性皮膚炎が、比較的歴史の浅い病気であることを強く示唆しています。アトピー性皮膚炎が認識され始めた当初は、効果的な治療法がほとんどありませんでした。
抗ヒスタミン薬やステロイドが登場するのは、もう少し後の時代になります。
これらの薬は、かゆみや炎症を抑える対症療法としては効果的ですが、根本的な原因は不明なままでした。このアトピー性皮膚炎が歴史に現れ始める時期と、小麦の品種改良の歴史が重なる点に注目すべきです。
この食感や加工のしやすさを追求した小麦の普及が、アトピー性皮膚炎の増加と関連している可能性が指摘されています。
治療薬の登場と小麦の品種改良
アトピー性皮膚炎が認識され始めた当初、実は有効な治療法はほとんど存在しませんでした。
症状を緩和するための抗ヒスタミン薬や炎症を抑える強力なステロイドが登場するのは、もう少し後の時代のことになります。
抗ヒスタミン薬は、かゆみや腫れを引き起こすヒスタミンの働きを抑える薬で、あくまで対症療法の一つです。
また、ステロイドは過剰な免疫反応を抑制し、炎症を抑える強力な効果を持っています。
しかし、感染性の炎症に使用すると、一時的に腫れが引いたとしても、かえって感染が進行してしまうリスクがあるため、原則として抗生物質との併用は避けるべきだとされています。
これらの薬の登場によって、アトピーの症状を一時的にコントロールすることは可能になりました。
しかし、根本的な原因は不明なままでした。このアトピー性皮膚炎が歴史に現れ始める時期と、小麦の品種改良の歴史が重なる点には、非常に注目すべきです。古代から続く小麦の品種改良は、収穫量の増加や栽培のしやすさだけでなく、近代に入ってからは特にグルテンの量を増やすことに重点が置かれました。
グルテンが増えることで、パンは柔らかく、麺類はもちもちとした食感になり、加工もしやすくなったのです。
この食感や加工のしやすさを追求した小麦の普及が、アトピー性皮膚炎の増加と関連している可能性は非常に高いと考えています。
アトピー性皮膚炎の地域性と「脱小麦」

アトピー性皮膚炎の発症率には、実は地域性や民族性が見られます。世界で最も発症率が高いのは日本だと言われており、これは驚くべき事実かもしれません。また、小麦の原産地から離れた地域、例えば北欧諸国やアフリカ系アメリカ人の間で発症率が高い傾向にあることも指摘されています。
これは、本来小麦を主食としない食文化を持つ地域で、近年小麦の摂取が増えたことが、アトピー性皮膚炎の発症に大きな影響を与えている可能性を示唆しています。
彼らの体に、急激に増えた小麦に対する適応力が追いついていないのかもしれません。
このような背景から、アトピー性皮膚炎の根本治療を考える上で、「脱小麦」というアプローチが非常に重要になってきます。
西洋医学的な治療では、皮膚を清潔に保ち、ステロイド軟膏や免疫抑制剤、かゆみ止めの薬などが用いられることが一般的です。
ステロイド軟膏は即効性があり炎症を鎮める効果があるのは事実です。
しかし、長期使用すると皮膚が乾燥してガサガサになったり、血管が脆くなるなどの副作用も伴うことがあります。
本来の健康を取り戻すためには、原因となり得る食品を食生活から見直すことが不可欠です。
根本治療へ!四毒除去と脱ステロイド
私が提唱するアトピー性皮膚炎の根本治療は、前述の通り、「四毒」の除去、特に小麦(グルテン)の完全除去が最も重要だと考えています。
これは、例えるならコップに水がいっぱいになっている状態、つまりアトピー性皮膚炎が発症している状態では、ごく少量の小麦であっても症状が悪化してしまうためです。
水が溢れそうなコップに、さらに一滴でも水を加えれば溢れてしまうのと同じことだと考えてください。
この「四毒」とは、小麦、甘いもの、植物性の油、そして牛乳・乳製品(ただし、乳製品の影響は他の3つより低いとされています)のことです。
長年の臨床経験から、これらの食品がアトピー性皮膚炎の症状を悪化させる大きな要因となっていることが分かっています。
特に小麦に関しては、完全に断つことが症状改善の鍵を握ります。しかし、長期間ステロイドを使用していた場合は、ここから「脱ステロイド」という非常に辛い時期が待っていることも事実です。
この期間は6ヶ月以上かかることもあり、一時的に症状が悪化するように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、これは体が本来の姿に戻ろうとする過程であり、諦めずに続けることが大切です。
脱小麦と脱ステロイドのプロセス
小麦を完全に除去すると、早ければ最低3ヶ月で皮膚の状態に改善が見られ始めます。
多くの場合、まずかゆみが治まり始め、ガサガサしていた皮膚が回復に向かっていくことを実感できるでしょう。
しかし、前述の通り、長期間ステロイドを使用していた場合は、ここから「脱ステロイド」という非常に辛い時期が待っています。
この脱ステロイド期には、一時的に症状が悪化することがあります。皮膚が綿を吹いたように白くなり、かさぶたのようにはがれ落ち、その下から新しい皮膚が現れるという経過を辿ることが多いです。
この時期に「悪化した」と慌ててステロイドを再開してしまうと、一時的には症状が良くなるように見えても、根本的な治癒からは遠ざかってしまいます。
この辛い時期を乗り越えるために、いくつかの工夫があります。
例えば、密着性の高い絆創膏(傷用パワーパッドなど)の使用は有効です。かゆい部分に貼ることで、掻きむしることを防ぎ、酸素を遮断することでかゆみを和らげることができます。
特に赤ちゃんのアトピーにも有効だとされています。また、非ステロイド性のかゆみ止め軟膏も活用できます。
リドカインなどの麻酔成分が含まれた軟膏を使用し、その上から絆創膏を貼ることで、かゆみを軽減することが期待できます。
しかし、これらはあくまで一時的な対症療法であり、最終的には「四毒」の完全除去が必須です。
脱ステロイド期の症状と対処法
脱ステロイド期は、アトピー性皮膚炎の根本治療を目指す上で、非常に重要な、そして時に辛い期間となります。
この時期には、一時的に症状が悪化することがしばしば見られます。例えば、皮膚が綿を吹いたように白く粉をふいたり、かさぶたのようにはがれ落ちたりすることがあります。
しかし、これは決して症状が悪化しているわけではありません。むしろ、長年のステロイド使用によって抑えられていた皮膚の正常な代謝機能が回復し、新しい皮膚が下から現れている過程なのです。
この時期に「悪化した」と慌ててステロイドを再開してしまうと、一時的には症状が良くなったように感じても、根本的な治癒からは遠ざかってしまいます。
この辛い時期を少しでも乗り越えやすくするために、いくつかの工夫があります。
その中の一つに、密着性の高い絆創膏(傷用パワーパッドなど)の使用が挙げられます。
かゆい部分に貼ることで、無意識に掻きむしってしまうのを防ぐことができますし、絆創膏が酸素を遮断することで、かゆみが和らぐ効果も期待できます。
特に、赤ちゃんのアトピーにも有効だとされています。また、非ステロイド性のかゆみ止め軟膏も選択肢の一つです。
リドカインなどの麻酔成分が含まれた軟膏を使用し、その上から絆創膏を貼ることで、かゆみを軽減する助けになります。
ただし、これらの対処法はあくまで対症療法であり、脱ステロイド期を乗り越えるための補助的なものとして捉えてください。
完治には「ゼロ」を目指す覚悟
アトピー性皮膚炎の根本的な完治を目指すのであれば、「ちょっとだけなら大丈夫だろう」という甘い考えは通用しません。
たとえ月に一度であっても、小麦を摂取すれば症状が改善しないケースがほとんどです。
これは、アトピー性皮膚炎が発症している状態の身体は、コップに水がいっぱいになっている状態に例えられます。
ほんの少量であっても、原因となる物質を摂取すれば、すぐにコップから水が溢れてしまうように、症状が悪化してしまうのです。
長年の臨床経験から、私は患者さんに「完全にゼロにする」ことを厳しくお伝えしています。
例えば、同僚からもらったお菓子や、付き合いでのラーメンなど、どんな場面であっても、小麦を避けるという強い覚悟が必要です。
これは、登山に例えるなら、頂上まで登り切らないと達成感を得られないのと同じです。7合目まで登っても、頂上に行かなければ「登頂」とは言えません。
アトピー性皮膚炎も、完全に原因物質を断ち切らなければ、本当の意味での治癒は難しいと私は考えています。
単純に食事から四毒を抜くだけでなく、加工食品の裏表示をしっかり確認するなど、徹底した意識を持つことが求められます。
未来の世代への健康のために
アトピー性皮膚炎から解放された人々は、多くの場合、それまで苦しんでいたかゆみや痛みから解放され、精神的に非常に楽になったと語ります。
この病気を克服することは、単に皮膚の症状が良くなるというだけでなく、日常生活の質を大きく向上させ、他のことに集中する心の余裕が生まれることにも繋がります。
これは、患者さん自身の人生を豊かにするだけでなく、周りの家族にも良い影響を与えることでしょう。
そして、この「脱小麦」や「四毒抜き」の知識が広く社会に浸透していくことで、将来の子供たち、ひいては次世代の日本人が、アトピー性皮膚炎に苦しむことなく、健康で幸せな生活を送れるようになることを私は心から願っています。
現在の日本では、アトピー性皮膚炎に悩む子供が非常に多く、これは食生活の変化が大きな要因だと考えています。
あなたがアトピー性皮膚炎を克服し、健康的で美しい肌を取り戻すことは、未来の世代へのメッセージにもなります。
皆で協力し、励まし合いながら、この難病を克服し、より良い社会を築いていきましょう。
アトピー性皮膚炎と四毒抜き:実践のポイント
- 西洋医学はアトピーに対し対症療法が主であり、根本治療が困難な場合が多い
- 東洋医学は個体差に着目し、食生活や生活習慣を含む根本原因にアプローチする
- 東洋医学は膨大な臨床経験に基づき、個々の症状から法則性を見出し治療法を構築する
- 現代のアトピー性皮膚炎増加の背景には食生活の変化、特に「食原病」の可能性が高い
- アトピー性皮膚炎と特に関連が深いのは小麦粉、甘いもの、植物性の油の「三毒」である
- 患者の体質「証(実証・低体温・表証)」もアトピーの症状に影響を与える
- アトピーの根本原因を解明するため、家族の食生活の歴史を辿ることが重要となる
- 教科書ではアトピーの根本原因や完治例が明確に記載されていないことが多い
- アトピーの語源「アトピア」は異常な状態を意味し、病気の歴史は比較的浅い
- 近代の小麦の品種改良によりグルテン量が増加したことがアトピー増加と関連する
- 日本や小麦を主食としない地域でアトピー発症率が高いのは「脱小麦」の重要性を示す
- アトピーの根本治療には「四毒」、特に小麦(グルテン)の完全除去が最も重要である
- 脱ステロイド期には一時的な症状悪化が見られるが、これは回復過程の一部である
- 脱ステロイド期の辛い症状には絆創膏や非ステロイド性軟膏が対処法として有効である
- アトピー性皮膚炎の完治には、原因物質を「完全にゼロにする」強い覚悟が必要不可欠である
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